大規模修繕工事とは

 大規模修繕工事とは、建物や設備の老朽化による重大な不具合の発生を防ぐために行う、計画的かつ大規模な工事のことです。外壁補修、屋上防水、給排水管の取替え、エレベーターの更新など様々な内容がありますが、一般的には建物新築時に長期修繕計画を立て、それに沿って計画的に実施をしていきます。大規模修繕工事では、劣化した建物を修繕して元の状態に戻すだけではなく、時代や利用者のニーズに合わせて建物の改良・改修も行います。建物を新築時よりも利便性の高い状態に変えていくことで、建物の資産価値をバリューアップさせることも可能となります。工期は建物の規模によって様々で、短くても2か月程度、長いと1年以上になることもあります。また、大規模修繕工事では、外壁部に仮設足場やゴンドラを設置した高所作業も多くあるため、非常に危険を伴います。十分な経験・資格が必要なのはもちろん、建物のご利用者様・居住者様の安全を守るため、発注者側(オーナー様・管理組合様など)と受注者側(施工会社・設計会社・現場監督・作業スタッフなど)で密な連携を取り、計画性の高い工事を行わなければなりません。作業の品質はもちろんのこと、安全への対応力も大規模修繕工事ではとても重要な要素となります。

施工は建設会社?建物管理会社??

 大規模修繕工事の施工については、専門の建設業者が請け負うことが多いですが、大変ありがたいことに、近年では私ども関ビルのような建物管理会社にご相談を頂く機会が増えてまいりました。多額の費用が必要となり、また、建物の資産価値を左右する大規模修繕工事は、どこの会社に依頼をするか、発注者様にとっては大変悩ましいところです。建物管理会社は、日々の管理業務を通して、その建物のことはもちろん、居住者様・テナント様の想いや考え方をよく理解しています。また、管理会社は、建物が取り壊される時まで末長く管理業務をお任せ頂きたいという考えが根本にあるため、工事の施工だけではなく、その後のメンテナンスや利用者様・居住者様の安全確保等についてしっかりと考え、工事のご提案をさせて頂くことが可能です。このあたりの事情が、建物管理会社へのご相談が増えてきた理由です。

足場鉄骨
足場組ベランダ補修朝礼